1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
「聡一、今日はもう帰っていいぞ」
「え?」
「今日は二件、回収できたからな。お前が300万を一括で持ってきた分もあるし、今月は上出来だ」
「ありがとうございます! お疲れ様です」
今日はバーやスナックを中心にまわる予定だったから深夜までかかると思ったのに10時にはあがらせてもらえた。
ラミカのことも気になってたし……自宅へと急いだ。
「あいつにも携帯持たせてやらねぇとな」
何かあった時のために、俺が安心するし。
アパートの下に着くと、自分の部屋の明かりがついていた。
胸がくすぐったい気持ち。ラミカが待ってる。そう思うと嬉しくてたまらなかった。
鍵を開けて、ドアを開けると……
「お帰りなさい! 聡ちゃん!」
「……おう」
かわいい笑顔のラミカが出迎えてくれた。『お帰りなさい』だなんて久しぶりに言われたな。照れ臭くて『ただいま』が言えなかった。