1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
「こっそりバイトして、卒業までに100万は返すの!」
学校の教室。親友のテルミだけに、あたしが聡ちゃんのアパートに同居させて貰っていることを話している。
口は固いし、あたしが貧乏でも偏見の目で見ない。何より思ったことはきちんと言ってくれるから大好きなんだ。
「残りの200万は?」
「社会人になって、働いて返す」
「ふーん。でもさぁ、家事だけしてくれればいいって言ってくれてるんでしょ?」
「そうだけど……キーケースと財布までくれるの。何か悪くて」
そう言って見せたあたしのキーケースと長財布を見たテルミは目を見開いた。
「ミュウミュウの財布じゃん! かわいい!」
「ミュウミュウ? 妖精の名前?」
「あんたの頭の中にいるようなもんと一緒にするな! これ高いよ! いいなぁ! ラミカの彼氏、最高じゃん」
か、彼氏ぃ!?
「彼氏じゃないもん!」
「へ? じゃあセフレ? 愛人?」
ななななんてことを言うの?この子はっ!!