1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】



「そんなのにあたしがなるわけないでしょ!!」


「二人で同じ布団に寝て何もないなんて信じられん。夜の相手込みで借金チャラかと思った」


ムッカ――!!聡ちゃんを侮辱するのは許せない!!


「テルミ、見損なった――!!」



テルミに飛びかかったあたしは、綺麗に宙を舞い一本背負いをくらった。



「私に力で勝とうなんて百年早いわ」


「うっ……痛いー」


「冗談よ。ラミカが体売るような奴なんて思ってない。でもさぁ、本当に何もないなんて……聡ちゃんとやらはゲイなんじゃない?」



床から起き上がったあたしはその言葉にドキッとした。



確か初めて聡ちゃんのアパートに行った時……



「ニューハーフの人とキスしてた」


「あははっ! 決まりだっ! 聡ちゃんはゲイだ!」


「でも女の子好きって言ってたもん!」


「両方いけるんじゃない? ラミカに手を出さなくても平気なように家に帰ってくる前に遊んできてんのよ」



な、なるほど。




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