1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】



学校帰りに激安スーパー店に寄って、タイムセールの鯖三枚を百円でゲットした。豆腐も三十円で買えたし。



今日は焼き魚と味噌汁にしよう。聡ちゃん、和食が好きだもんね。



「あ……」



でもまた食費ケチんなって怒られるかな?もう一品足したほうがいいかな?



冷凍庫に豚肉が少し残ってたから聡ちゃんにはしょうが焼きもつければいいか。



ルンルン気分でアパートに帰ってポストを開けた。だけど中身は空。



「……お母さん、今どこにいるんだろ?」



お母さんからの手紙はまだ届いていない。もう離婚してからだいぶ経つのに……



あたしがお母さんについて行かなかったから怒ってるのかな……




ため息をつきながらキーケースを取り出して、鍵を開けた。



「ちょっと」


「え?」



突然声をかけられて、振り向くとキャバ嬢みたいに髪を盛って淡いピンクのドレスを着た女の人が立っていた。



てか、香水の匂いきつい。


うえ……




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