1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
「聡一は?」
「聡ちゃんは毎晩仕事で遅いから帰って来てないと思いますけど」
「そう、じゃあ、中で待たせてもらうわ」
香水臭いお姉さんはあたしを押しどけて部屋に強引に入った。
「ちょっと待ってよ! 聡ちゃんの知り合いですか?」
女の人は不機嫌そうな顔であたしを頭から足まで見てくる。
「あんたに下着を買ってきてやったの私よ? お礼くらい言いなさいよ」
「え?」
あの日の……聡ちゃんとキスしていた……
「ありがとうございました! 確か伊織さんってお名前でしたよね! あたしはラミカって言います」
情報提供するニューハーフの人だ。あたしの反応に伊織さんは唖然としていた。
「……別に。変な子ね」
本当に男の人なの?見えない。超綺麗なんだけど。
胸も大きいし。
「……それ、本物ですか?」
「は?」