【完】無知な彼女の周り
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―――帰り道
「いよいよ明後日かぁ
楽しみだなぁ…」
「たくさん来ると
良いよねー」
「来るでしょ
だって俺たちだもん」
バカに主人公にメガネが前で話してる。なんか、くだらない話だ、特に自惚れ野郎のメガネが。
その少し後ろにいる
不良に冬紀。
なんとなく馴染んでる
もう少し後ろにいるのが私。全然馴染めてないし、関わってもいない。今、私が居なくなっても誰も気付かないくらい
でも、
これくらいの距離感がちょうどいい
今までが近づきすぎたんだ。少し反省しないといけないな
「あ!!遥花ちゃーん!!
ちょっと来てー!!」
学校の2階から知らないチャラめの女の子に声をかけられた。え?だれ?
でも、行かなきゃなんない感じだよね?
「うん、すぐ行くー
ごめんなさい
じゃ、先に帰ってて」
そういって
学校に戻ってみた
なんとなく予想はついていた
だって仕方ないよ
最近の私はでしゃばり過ぎだったから
向かった先に居たのは、5人のチャラめの女の子たち
みんな嫌な笑みを浮かべてる。その中のリーダー格の女の子が話しかけてきた
「あのね、遥花ちゃん
お前さぁ最近、私の王子様と仲良くしすぎなんだよ!!
地味なくせに良いとことってんじゃねーよ!!」
やっぱりそうだった
一気に豹変した彼女の顔は嫉妬に溢れてて、どこの少女マンガでもいるって言葉が当てはまるような女の子だ。そしてここはトイレ前。閉じ込めるつもりか
「だからねぇー
明後日の文化祭には私がでるから、あんたはここで大人しくしてなよ」
利用者の少ないトイレの一番奥に押し込まれた
でも、明後日までって長くないですか?!衰弱しちゃいますよ
バンと大きな音をたてて閉めた扉は接着剤で固めて、高らかな笑い声が聞こえる
そして
冷たい水を頭からかけられた。
「そこで大人しくしてろ」
キツい言葉と気味の悪い高らかな笑い声が離れていくのが分かった
目立つ事への
ありきたりなリスク