【完】無知な彼女の周り
部屋に入って、窓から見える景色は何ていうか綺麗だ
「…おい、何呑気に外見てんだよ。浴衣どうやってきるのか教えろ」
「はぁ…浴衣も着れないのか、それでも男か?」
「今どき着れる奴のほうがすくねぇよ」
なんでこいつに着せなきゃなんねぇ
こうなったら帯
徹底的に締めあげてやる
シュルッ――
「うぇっ」
「あぁ、きつかった?」
グッ―
「し、締まってるって」
「よし、これでいい」
「…見事なもんだな」
「あと45分あるから
その辺でナンパでもしてこれば?」
「遠慮しとくよ
一応、今はお前の彼氏だし」
そういってベッドに座ってる私の横にくっついてくる
何こいつカッコ付けてるつもりなの
「…いやぁん
う れ し いぃ」
ってすりよってみる
「………」
「…ひくなよ彼氏役」
キャラじゃないのは分かってるがひかれると悲しいさ
「あー、なんかイメージ違うなぁ」
「まぁ、第一印象がまともじゃなかったからね」
あ、もう浴衣に着替えないと
「なーに脱いでんだよ」
「浴衣着ないと」
「お前気にしないんだな」
「何を?」
「もういいや」
この質問メガネにもされた気がするなぁ、何を気にするっていうんだ
よし着れた