【完】無知な彼女の周り
「あ、遥花ちゃん
おはよー」
「おはよー」
「ねぇねぇ、生徒会室に行かなきゃなんないだけど場所わかんなくて……」
お、いい感じに話が進んでく!!
「じゃあ、一緒にいこ」
「うん!!ありがとう!!」
―生徒会室前――
「会議中だけど入っていいと思うよ」
「え?!いいの…?!」
「いいのいいの」
無理やり生徒会室に入れて、ごたいめーん
ガラガラ―…
「どうだった?生徒会長は?」
「うん、格好良かった…」
「でも、タラシだから
好きになったらひどい目に遭うよー」
「そ、そうなの?!」
「そうなの」
とか言ってみる
まぁ、タラシも事実だし、性格悪いのも事実だから、嘘は言ってないからいいか。
「誰だー?俺の悪口を言うのはー?」
マジデスカ?!←
出てくんなよ!!地獄耳めが!!話がややこしくなる!!
「あ、君かぁー…
なに?嫌がらせ?根に持ってんの?しつこい女だなぁ…」
なにがしつこいだ10分しかたってないって。とか思いつつ
「そんなこと…!!」
とりあえず焦ってみる
「それを覚えてる
あんたもしつこいわよ」
よく言った!!これで話が進みだすぞ!!
「あははは!!!
この俺にそんな事言ったのは君が初めてだよ
気に入っちゃった
ねぇ、君、たしか加奈子ちゃんだったよね?
仲良くしようよ」
「ふん!!誰があんたなんかと…!!」
きたきた!!ありきたりな展開!!駄目だ顔がニヤけてしまう…!!耐えろ耐えるんだ!!自分!!
「もう!!行こう遥花ちゃん!!」
「う、うん」
さすが主人公!!私が吹き出す前に連れ去ってくれるなんて!!
「遥花ちゃん?
なんで笑ってんの?」
「いや、ちょ…」
2人目の王子様
相澤夏勿