【完】無知な彼女の周り
□温泉


やっと土産物屋から帰ってきて、土産を部屋に置いたら温泉にいこうって話になって、今、温泉に向かってる途中…

あぁ、やっと温泉まできたか。あのありきたりが見れるっていうのか!!あー楽しみだ

「遥花ちゃん、すげぇ楽しそうだな」

「そうですか?」

バカが私の様子を見て話し掛けてきた。楽しくないわけ無いじゃないか!!久しぶりなんだぞ!!どれだけ待ちに待ったことか

「あ、ほら着きましたよ」
旅館の一階
露天風呂付きの大浴場

これを待ってたんだ

「遥花ちゃん、行こう」

主人公に手をひっぱられ、脱衣場に向かう。そこにはありきたりを予兆するかのように誰もいない

「あれ?誰もいないね」

「良いじゃない。貸し切りみたいで」

そう、他の客はいないって言うのもありきたりの一つ

「まさか、ここまでとは…」

「…?何か言った?」

「ううん、早く入ろう」

「うん」

「あ、バスタオル巻いてなさい」

ありきたりな展開の可能性があるなら、巻いてたほうがこの子のため

「えぇ、でも温泉にタオル浸けちゃいけないんじゃない?」

「いけなくないよ
ほらほら早く」

タオルを巻かせて、とりあえず体洗って

「せっかくだし露天風呂行こうか」

「行く行くー」

露天風呂の奥にもうひとつ竹の壁に覆われた露天風呂が見える。開いているのは入り口のスペースだけ。その横の看板には『混浴』の文字が

あったあった。

「ね、あっちのも入りにいこうか」

「どれ?あ、あれ?
いいねぇ行こうー」

あと少し…



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