笑顔とミルクティー



「はぁ…」



今日何度目か分からないため息をついて、空を見上げた



オレンジ色に染まる空があたしは好きだ


でも今は、その空が切なくて…悲しくて…



ずっと、この間の淳ちゃんの言葉が頭を離れてくれない



『大事な生徒だ』



何?大事って


意味分かんない



「…っ…」



自分がなんで泣いてるのかも分かんない



…分かんないじゃなくて、分かりたくないのかもしれない



だって、先生を好きになって、諦めることが出来たら、今度も先生を好きになるなんて



そんなの認めたくないよ…



淳ちゃんのことは、好きなんじゃない



…ただ少し、気になってるだけ



きっと、一瞬の気の迷いだよ




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