かたっぽうの恋
そして実習当日だ。


「――おはようございます。」


朝、8時には 保健室に行き、
出席簿に印鑑を押す。


まず朝やる事だ。



しかし、藤原先生の姿がない。


静まり返った、少し湿布くせえ保健室。


指導室に荷物を置きにいこうと、
ぽつぽつと扉のほうに進むと、





(シャー!!)



「っ!!!!」



背中越しに、ベッドのカーテンが開かれる音がし、俺は振り返った。






「ふあぁ、よう寝た」



藤原先生が、ワイシャツのボタン全開で
なんか、寝起きみたいな雰囲気漂わせて出てきた。


俺は足の力が一瞬抜けた。


寝てただ!?
いつからだ?



ぜってーにこいつ、保健室に泊まってた!!


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