かたっぽうの恋
「泊まっ……てました?」
恐る恐る聞いて見ると、
藤原先生は割れた腹筋をポリポリとかきながら、大きなあくびをする。
「めすらしないで、保健室は俺の別荘やきん。」
……いや、学校だし、
教育の場だし。
…そうだ!
「帰れないほど忙しいんすか?」
残業で…。
「ちゃうし、18時には終わる。
…アルコールが抜けんへんかって
―――うぅ…気持ち悪」
職場で、しかも学校で酒飲むなよ。
藤原先生は気分悪そうに椅子に腰掛け、
タバコに火をつけた。