かたっぽうの恋


俺達は禁煙席に案内された。



ソファーに座るやいなや、俺も修もメニューを広げた。



「俺、ハンバーグにするかなあ。修は?」

「んー…。どれがいいか」


修は何事も、悩むタイプ。
俺みたいにパパッと決めれない、


慎重派。



「……たしか眞央が、オムライスが美味いって言ってた。」


独り言みたく呟くと、
修は呼び鈴を押した。




―――――
――。



頼んだ料理が机に並ぶと、
俺達は食らいつく。



「んで、妹ちゃん大丈夫なの?」


オムライスを口に運ぶ、修の手が止まった。


「なんか、
学校で嫌な事あんたんだと思うんだ…
ぜんぜん部屋から出て来んないんだ。
お前なら、そんな場合どうする?」


え、俺?
そうだな、やっぱ
話さないと意味がないし


「何があったかを聞くよ。
んで、どうするべきか、
一緒に悩んでやる。

ひとりでいれば、だんだん寂しくなってもっと辛くなるんだ。」


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