かたっぽうの恋

他人の気持ちがわからないのは、やっぱ居心地が良くない。


自分が相手の立場なら、俺が二宮ならば。なんて考えては、またイライラする。



二宮をガキだ。って言うけど、思い通りにならなくて二宮にイライラする俺のが、ずっと子供なのかもしれない。


早く、こいつの気持ちを知ってしまえば楽になれる。だけど どうする?


二宮が眞央に惚れていた時は…。


今の俺は実習生だ。宣誓布告はできない。


そんな事したら、学校に二宮がチクって俺は大学卒業が危うくなる。そんなの勘弁してくれよ。



ああああ~!



「あの…、さっきから百面相してますけど、大丈夫ですか?」



はっ!!


あれ、いつの間にか車に乗り込み、助手席には二宮が座っていて。手にはコーラを持っていた。


俺も右手に缶コーヒー。



「いや、ちょっと疲れてるみたいだ!!ハハハ。」



あぁ、マジで疲れてんのかな。俺
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