かたっぽうの恋
車内で男二人。

あんまり沈黙も気まずいし。どうしようか、なんて切り出せば…


んー。


まだエンジンのかかっていない車の中で、俺はアクセルを踏んだり外したりして、落ち着かない。


すると二宮がコカコーラのキャップを開けて、プシュッと弾ける音で俺は肩をびくつかせてしまった。


「あ、すみません。」


謝る二宮。


「気にしなくていいよ。ハハ」


小さく手を振り、笑う俺。



二宮は「いただきます」と言って、コーラを口の中へと注いだ。


良い飲みっぷりを見て、俺もコーヒーを飲む。

二宮はコーラから口を離し、鼻からフーと息を吐いた、そして何も言わずに動かない。


「元気?」

「え?」


あんまり落ち込んでるもんだから、つい聞いてしまった俺、二宮はキョトンとしている。だけど 「あのー」っと何かを言いたそうにする。


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