かたっぽうの恋
あまりの俺の軽い答えに、二宮は間抜けな顔を上げた。
「いや、好きかどうかわかんないから、悩んでるんですけど?なんですか、その「さっさと風呂入れば」みたいな言い方は!」
「じゃあ、振るわけ?」
「……いや」
暗い表情を見せる二宮に、俺はブイサインを突き出した。
「な、なんです?」
「二択にしてやるよ」
俺の提案に、首を傾げる二宮。
「いいか、究極の二択だ。月島とずっと一緒にいたい。か!月島とは離れる。」
「え…」
そんなに悩むなら究極に追い詰めるしかない。
よく言うだろ。離れて気づいた 大切さ。
今の二宮は、それを考えてみたらいいんだ。たぶん
「しっかり考えなよ。君の事なんだから、俺は決定権ねーしな。」
決めていいなら俺は、はっきり言いたいよ。
「月島と付き合え」って、眞央の心から出ていけって…。
でも、それじゃあフェアじゃない。