かたっぽうの恋
先生は立ち上がって、背を向けたまま、耳を真っ赤にして言った。







「あ、逢いたくなったらメールだって、電話だってして構わないよ。俺だって…」








俺、だって?





先生は、真っ赤になった顔を手で隠しながら恥ずかしそうに振り向いた。








「眞央に逢いたいって、思ってた…っ…」



「――――。」









あぁ、大変だ。


胸の鼓動が静かに響いている。









「…さ、寂しがり屋さんだね、先生」


「え!?お前もじゃんか」






あれ、おかしいなぁ。









いつから、こんなに大好きになってたのかな…?


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