かたっぽうの恋
「唐突に何を聞くのぉ!?」
「ご、ごめん。参考にしようかと」
二宮くんは背負っていたリュックをベンチに置いて、ブランコの鎖に手を伸ばした。
カシャン…
「ちぐさに、ちゃんと告白しようかと…」
「うん、え!まだしてないの!?」
「そ、そんなすぐにできないよ告白なんか…」
た、たしかにそうだよね。
すると二宮くんは鼻頭をカリカリ掻きながら照れくさそうにして。
「…タイミングがわかんないんだよね、告白の」
「へ!?」