かたっぽうの恋

「――んん、思ってたよりも普通に話せて、今朝とかビックリしたなぁ」



二宮くん…。




「たしかに~、授業中とかも話してるわよねぇ」

「だな、でもなぁ」






え?、でも…なんだろ?


お弁当の袋をかばんから取り出し、膝の上で開く、今日のお弁当には大好きなハンバーグが入っている。



「二宮と話してる眞央、笑ってんだけど……」

その続きが言いにくそうな敦子、お弁当を見ていた私は顔をあげて見つめた。



美保がパカッと自分のお弁当のフタを開けて言った。









「――泣きたかったんでしょ?」











え……?




< 35 / 230 >

この作品をシェア

pagetop