かたっぽうの恋
そして奥の部屋には、保健室のベッドや体育館で使うマットや部品など、予備みたいなものがいろいろ置いていた。
「……物置。それにしても実習生なんていないじゃ…、んっ!?」
物置の部屋に置かれている保健室のベッド、その上で…。
「ぐーすーぅ…、ぐーすーぅ…」
実習生が寝息をたてて眠っていた。
「あぁ…、びっくりした。って違う違う」
なんで寝てんのよ!?
実習って、寝ちゃダメでしょ!!
それに他の先生にバレたら、きっと大変。
「あ、あの、すみません…」
私は恐る恐る、実習生の身体を揺すった。
「んん、…っ」
――ちょ、なにが「んん、」ですかっ、 ここは貴方の家じゃないんだからね!
「実習生さん!寝ないで起きてくださいよ 私相談があって」
さっきより強く、実習生さんを揺さぶる。
だけど起きてくれない!
「も~う、ひゃあっ!」
強く揺すりすぎて、手が前に滑ってしまって、私は実習生さんの上に倒れた。
「ぃ…てて、すみませ……ふっ!?」