かたっぽうの恋
運転手が窓をゆっくりと開けた。




《眞央?、まおまお?どうしたまお!?》


携帯から聞こえる、お兄ちゃんの不安そうな声


「え…、いや


うちの高校の…先生が」



スカイラインに乗っていたのは、
さっきまで一緒にいた



「家に送るから待ってろって言おうとしたのに、帰っちゃうんだもんな」



実習生さんだった。





「え!やだ私、そんな事知らないで、帰ってました…」

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