かたっぽうの恋
「美保と田中がペアで、残りは私らだけか」
決まっていないのは、
二宮くん、長谷部くん、敦子、私。
「そうみたいだね。」
「もう一斉に見せよっか?」
二宮くんが言うと、みんな同意した。
「せーの、はい!」
爪楊枝を見せ合うと、奇跡が起きた。
「あ、俺と岸本さんだ」
二宮くんと同じ組になれた、二宮くんも青い爪楊枝を持っていた。
やだ。さっきとは違うドキドキがする。
嬉しすぎて胸が痛いよ。
「よろしくね。岸本さん」
「うん!よろしくね。」
幸せだ。今日の私って、すごくすごく幸せ者。
と言うわけで、私と二宮くんペア。
「お、私と長谷部か。長谷部の
怖がってる所でも写メらせてもらおっかな!なんちゃって」
すると長谷部くんは眼鏡をキラリと光らせた。
「写メはやめとけよ…。変なもの………。写りこんでも知らないぜ?」
緊迫したような雰囲気で忠告した。
「なっなんだよ!?変なのって!!」
敦子と長谷部くんペアに決まった。