かたっぽうの恋
秀ちゃん、このまま ずっと
私と一緒にいてくれますか?
玄関を出ると、肌寒い風が鼻を触った。
いてほしい、いてくれなきゃ、
困るよ…
秀ちゃんは、私だけのものだもん
「秀ちゃん」
「なに?」
「手、繋いでくれる」
「えぇ!?、…いいけど」
やった
秀ちゃんの手をぎゅうっと握った。
「秀ちゃん、暖かいね」
このまま、ずっと繋いでいたい。
「いつまで、こんな風にいられるかな…」
―――え!