君の隣で・・・


「アンタもこっちに来て座ったら?ここの場所、凄く気持ちいよ?」


そう言って男の人は前を向いてそのまま後ろに倒れてその場に寝転んだ。


この人…男の人にしてはちょっと細い気がする…。


そんなに言う程じゃないけどなんとなく細い…。


「ほら。そんな所に突っ立ってないで、こっち来なよ」


あたしがそう思ってたら男の人が顔だけ向けてそう言った。


あたしは男の人に言われるがまま、男の人の左隣に座った。


「アンタ、名前は?」


男の人が顔をあたしに向けて聞いてきた。


「…瑠李です……」


「瑠李か…。いい名前じゃん」


「…そんな事言われたの…初めて…」


「そう?…俺は颯(そう)」


「颯…くん…」


「あぁ。宜しくな。……瑠李はいつもここに来るの?」


「…う、うん。学校の帰りに…」


「一人で?」


そう言いながら颯くんは上体を起こした。


「うん…」


「友達と来ないの?」


「…家の方向が…違うから……」


「そうなんだ」





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