【短編】 ほわいと
ラッキーカラー
「ねぇ、また買ってきたよ」
いつものように、合鍵で俺のマンションに入ってきた俺の彼女。
片手には、マンションのすぐ下にあるコンビニの袋を下げて。
自分の来たいときに、連絡もなしにやってきて、適当にゴロゴロしたあと帰ってく、気まぐれな猫みたいな奴。
「ありがと。冷蔵庫にこないだのプリンあったから食べたら?」
「食べる!!諒(りょう)もいる?」
俺の言葉にパアッと顔を明るくして、満面の笑みで頷く果帆(かほ)。
「…っ、ああ。いる」
その笑顔に、いつも喉の奥が詰まる。
性格だけじゃなくて、外見も子猫みたいにカワイイ奴。