【短編】 ほわいと
ラッキーカラー



「ねぇ、また買ってきたよ」


いつものように、合鍵で俺のマンションに入ってきた俺の彼女。

片手には、マンションのすぐ下にあるコンビニの袋を下げて。


自分の来たいときに、連絡もなしにやってきて、適当にゴロゴロしたあと帰ってく、気まぐれな猫みたいな奴。


「ありがと。冷蔵庫にこないだのプリンあったから食べたら?」

「食べる!!諒(りょう)もいる?」


俺の言葉にパアッと顔を明るくして、満面の笑みで頷く果帆(かほ)。

「…っ、ああ。いる」


その笑顔に、いつも喉の奥が詰まる。

性格だけじゃなくて、外見も子猫みたいにカワイイ奴。









< 1 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop