教え子との再会
私は、そのまま第一コーナーを通り過ぎ、外側にある壁へと向かっていた。

しかし、ここ富士スピードウェイは、改修されてからコース外に深い砂場は無くなり、広い舗装路が続くようになった。

また、そのエスケープゾーンは広くなっていたのだ。

だから、こういう言い方が正しいかどうか解らないが、富士スピードウェイは今、
「どう転んでも、死なないサーキット」
となっていたのだった。

というわけで、私の踏み続けたブレーキは、何とかマシンの速度を落とし止まった。


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