教え子との再会
やがて、恐らく彼女が、ずっと俺が聞きたかったことを話し始めた。

「で、ある時からサーキットを走るようになったんですけど、実はレースも始めていて、それが国際B級まで昇格しちゃったんです!そうしたら、ある日、フェラーリの関係者だって人が来て、フェラーリが女性ドライバーを捜していて、育成しようという計画があるって言うんです」

「何だ、そんなことが!それは凄いチャンスじゃないか!」

その話には、私も興奮して聞いた。

「はい、だから私、もしかしたら世界初の女性F1ドライバーになれるかも知れません」

「おめでとう!応援するよ!」

私は、心の底から喜びが込み上げてくるのが分かった。

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