たった一つのプレゼント




そんな事を言っていると
迅の右手が私の服をめくり始め
手慣れた様にブラのホックを外した。



「えっ…?」



ひたすら私は焦っていた。


迅と私の経験の差は
ここまであったのかと。



手つきが慣れすぎていて
あまりいい気分はしなくて。



「じん…、あたし…
 まだ無理だよ」



「……………」





分かっていたかのような顔で
私を見つめた迅は
ごめん、と一言いって
私の身体を起こしてくれた。




「ごめんね、迅」



「いや、俺が早まった…」



そう言った迅を見ると
迅も私を見ていて
一瞬だけ軽いキスをした。





言わなかったけど
あんなクールな迅の顔が
耳まで真っ赤で

すぐ目を逸らすから



思わず一人で笑ってしまった。



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