たった一つのプレゼント
「迅、」
私は久しぶりに
迅の部屋の窓を叩いた。
すぐに無表情で
窓を開ける。
「さむ…」
迅は一言私に言って
なぜか睨んだ。
「ごめん」
私は窓を閉めようとした。
すると
「俺の部屋来る?」
なんて言うもんだから
大きく頷いて
部屋に転がりこんだ。
私は迅のベッドに座り
迅はソファーに腰掛けた。
「どうした?」
雑誌を読みながら
そう聞いてきた。
「別に…
話したい気分だっただけ」
「……………」
私がそう言ったら
迅は雑誌から目を離して
私を少し睨んだ。
「なに?
なんかあったんだろ?」
少し機嫌の悪そうな口調で
言ったため、私は話し出した。