たった一つのプレゼント
二人で暑い中
大興奮しているのを
涼しげに
迅は見守っていた。
「迅、興味ないの?」
「んぁ?」
「何その返事…
ボーカルだよ?」
「…………………。
興味なくは…ない」
「でしょ~?
早く逢いたいなぁ。
いつ逢えるのかな」
「噂っすからね!?」
「……あ、そっか」
けらけらと笑って
とても幸せだった。
時は経って
20歳の冬
岩崎華奈子(イワサキカナコ)に出会った。
それはそれは
キラキラと輝く少女で
その瞳の奥にある
希望や夢が
私にはあまりにも眩しく
映りこんできた。