たった一つのプレゼント




「もし良かったら…
 最初で最後のプレゼント、
 このピックで………


 デビューの時


 ギターを弾いてほしいなって」





「……………ありがとう」





私はなんとなく分かったよ。


その時のあなたの笑顔に
嘘は無かったって。


本当に
喜んでくれてるって。





「魅麗、一緒に
 夢叶えよう。………
 ……デビューしよう」









私は


いくつ


あなたから
プレゼントをもらったんだろう






「絶対叶える。
 絶対絶対絶対

 迅からもらった夢


 ……叶える。」





気づけば
かっちゃんもかなちゃんも
この部屋にはいなかった。




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