僕等の軌跡 2
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「鬱病と自律神経失調症…ですね。」
ある心療内科の医師に、そう診断された。
なんとなく自覚はあった。
でもいざ言われると、少しショックがあった。
「大丈夫。治りますから。」
医師の何の根拠もない言葉。
だけど今は、それを信じるしかなかった。
「うっ…。」
毎日のようにくる、激しい吐き気。
まともにご飯を食べれていない私の体から出るのは、胃液。
苦しくて、気持ち悪くて…なんだか悲しくて。
私、何してるんだろうって。
こんな思いしてまで、どうして必死に生きてるんだろうって思った。
「…っ。はぁ…はぁ…っ。」
呼吸が上手くできなくて、だんだん視界が霞んで、力が入らなくなっていく。
苦しいね。しんどいね。
辛いね。悲しいね。
中学1年生の時から、3年間あったいじめ。
その時はここまで、追い詰められてなかったけど…。
"いつか春がくる"そういわれて約4年経つよ。
いつになったら"春"はくるの?
もういっそ終わりにしてしまおうか…。
全部全部逃げちゃおうか。
「…。」
ありったけの薬を飲んだ。
仰鬱剤,睡眠薬…全部で70錠ほど。
この時初めて"死の恐怖"を感じた。
でも…これで全て終われる。
そう思った。
だけど急に頭が痛くなって、先生との約束か頭を過ぎった。
「先…生。」
ここから先の事はよく覚えていない。
フラフラの状態で、仕事帰りの先生に会いに行き、そこで私は意識を失ったみたい。
目が覚めたのは、次の日の夜だった。
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「…大丈夫?」
お母さんの手が、優しく頬に触れた。