空界と悪魔と契約者と
空界
2、空界
その場所は、とても明るく綺麗で、大理石や高級そうな物で埋め尽くされていた。
そこに1人の少女がいた。長く黒い髪、痩せた感じの体格に整った顔。知らない誰かが見ればどこかのモデルにでも見えたかもしれない。しかし少女の背中を見れば、誰もが警察などに通報したり、叫び声や悲鳴をあげて逃げただろう。
少女の背中には何に使うかもわからない大きいカマがあった。カマの大きさは2〜3メートルはあるだろうか。少女の体格と雰囲気には全く合ってはいなかった。少女はつぶやく。
「早く契約者を見つけないと」
ここは空界。死んだ人間の魂を天国と言われる所に送るか、地獄と言われる所に送るかを判断する場所である。
そこに送られてくる魂は、人生を全うし生きた魂や、人を殺した後刑務所をすごし生きた魂も来る。用は悪人の魂と善人の魂をわける所であった。しかし、まれに例外となる魂がある。それは他人の為に命を落とした人間の魂である。その魂は自分の決められた時間を生きることなく、失われた魂である。力を使い果たすはずだった魂には、強力な力が残っている。そういった魂は天国や地獄に送られることなくその場所に留まる。魂にも強さがあり、例えば100歳まで生きるはずだった魂をもつ人間が、50歳で肉体が死んでしまうと、単純に50歳分の力があることになる。少女はそういった魂を見つけ出し、契約する事で自分の力にし、パートナーを決めるのだ。
黒髪の少女リナは困っていた。天界にはルールがあり15歳になるまでに契約者を見つけないといけないのだが、15歳になるリナは、まだ契約者を見つけていなかった。
「なかなか魂ってないんだよね。あっても力が弱いと悪魔にすぐ食べられちゃうし。」
ふぅ。とため息をついていた時、センサーが反応した。どうやらそういった魂が見つかったようだ。
「迷っている時間はないっか。早く契約をするためにもこの魂で決めちゃおう。」
そう言ってリナは壁にあるドアに入っていった。
悪人でもなく善人でもない、他人の為に命を失った魂の持ち主と契約するために。
その場所は、とても明るく綺麗で、大理石や高級そうな物で埋め尽くされていた。
そこに1人の少女がいた。長く黒い髪、痩せた感じの体格に整った顔。知らない誰かが見ればどこかのモデルにでも見えたかもしれない。しかし少女の背中を見れば、誰もが警察などに通報したり、叫び声や悲鳴をあげて逃げただろう。
少女の背中には何に使うかもわからない大きいカマがあった。カマの大きさは2〜3メートルはあるだろうか。少女の体格と雰囲気には全く合ってはいなかった。少女はつぶやく。
「早く契約者を見つけないと」
ここは空界。死んだ人間の魂を天国と言われる所に送るか、地獄と言われる所に送るかを判断する場所である。
そこに送られてくる魂は、人生を全うし生きた魂や、人を殺した後刑務所をすごし生きた魂も来る。用は悪人の魂と善人の魂をわける所であった。しかし、まれに例外となる魂がある。それは他人の為に命を落とした人間の魂である。その魂は自分の決められた時間を生きることなく、失われた魂である。力を使い果たすはずだった魂には、強力な力が残っている。そういった魂は天国や地獄に送られることなくその場所に留まる。魂にも強さがあり、例えば100歳まで生きるはずだった魂をもつ人間が、50歳で肉体が死んでしまうと、単純に50歳分の力があることになる。少女はそういった魂を見つけ出し、契約する事で自分の力にし、パートナーを決めるのだ。
黒髪の少女リナは困っていた。天界にはルールがあり15歳になるまでに契約者を見つけないといけないのだが、15歳になるリナは、まだ契約者を見つけていなかった。
「なかなか魂ってないんだよね。あっても力が弱いと悪魔にすぐ食べられちゃうし。」
ふぅ。とため息をついていた時、センサーが反応した。どうやらそういった魂が見つかったようだ。
「迷っている時間はないっか。早く契約をするためにもこの魂で決めちゃおう。」
そう言ってリナは壁にあるドアに入っていった。
悪人でもなく善人でもない、他人の為に命を失った魂の持ち主と契約するために。