空界と悪魔と契約者と

「意味がわからなすぎて笑えるな」
顔をひきつらせながら悠は言った。
とりあえずリナと言う少女に聞いてみた。
「君の話だと俺はもう死んでいて、その・・リナだっけか？君が天使かそんなんで、車に跳ねられて俺は死んで、君は悪魔を狩るために俺と契約した・・と？」
はい。とリナ
「私は天使ではなく空界の住人です。世界には悪魔と言う存在が居てその悪魔が死んだ人の魂を食べてしまう前に悪魔を狩る事が目的です。契約したあなたは不老不死になりました。なのであなたは今からこのカマを体の中に受け入れてください。するとカマはあなたにあった武器になりますから。」
悠は頭が回ってきても状況がよくわからなかったが、すこし楽しかった。漫画やゲームの中だけだった非日常になったのだから。悠はこんな世界を望んでいたのだから。
「よし。わかった。」
悠は頷いて
「とりあえず状況は飲み込めた。信じられない話だけど信じるしかなさそうだな。とりあえずよろしく。」
悠は手をだしたそれに応じるようにリナと握手した。
自分はもう死んだのだろう。証拠もみた。なら受け入れるしかないのだ。リナが住む所とかはどうでもいい問題だ。悠は高校生なのだがいろいろな理由で一人暮らしだし対して困らないだろう。
リナが気づいたように
「とりあえずカマを取り込んでくださいね。」
「どうやるんだ？」
「手に持つだけで良いんです。そうしたらあなたに合わせた武器になりますから。」
悠は手にカマを握る。するとその大きいカマが形を変えた。と思ったらカマが跡形もなく無くなった。
リナがあれ？あれれ？と焦っている。
「どういうことだ？」
リナは焦りながら
「わかりません。こんな事聞いたことがない・・」
「そうか。まぁいいか。その前に、何でもいいが聞きたい事が沢山あるんだ。悪魔と君の事とか。とりあえず最初に、俺がかばった女の子はどうなったか教えてくれ。」
リナはびっくりしたようだった。自分が変わりに死んでしまったのにも関わらず悠は助けた相手の心配をしていたのだ。リナは急いで答えた。
「はい。女の子は大丈夫でしたよ。念のため救急車にはのりましたけど。」
「そうか。」
悠は満足げに笑った。
「無事なら良かった。」