魔道師と暗殺者
6節
~由良~
「お前が、どうして由良を狙っているのかまでは、わからねぇし、そんなものにも興味はない。だが、ここでこいつを諦めて、小松さんを放して帰ってくれるというなら、俺がお前の元に行ってやっても良い。」
あの言葉を聞いたとき、俺は思ったんだ。
・・・・・・・・もしかしたら、コレで時間が稼げるかもしれない・・・と。
最低だ。
後悔・・・なんて、そんな簡単な言葉で済まされない。
あの時、どんなコトをしても悠人を止めるべきだった。
結局、有効な手段の一つも思いつくことなく、自分は先咲さんにナイフをつきたてられた。
避けられるはずだったのに、あまりの唐突な展開に、頭が付いていけなかった。
だけど・・・刺されて当然だ。
友人が命を賭けて俺や真琴を助けようとしているところを、ただ、呆然と立ち尽くしているしかなかったのだから・・・・・・。
「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・。」
泣きながらあやまる先咲さんを見ながら気を失って、次の瞬間には病院のベッドの上だった。
顔を上げると、真琴の顔が見えた。
目を真っ赤にして、今まで泣きはらしていたことなんて誰が見てもバレバレなのに、それでも無理やり笑う真琴の顔は、笑えるぐらい、とてもおかしかったが、同時にとても愛らしいと思った。
「お前が、どうして由良を狙っているのかまでは、わからねぇし、そんなものにも興味はない。だが、ここでこいつを諦めて、小松さんを放して帰ってくれるというなら、俺がお前の元に行ってやっても良い。」
あの言葉を聞いたとき、俺は思ったんだ。
・・・・・・・・もしかしたら、コレで時間が稼げるかもしれない・・・と。
最低だ。
後悔・・・なんて、そんな簡単な言葉で済まされない。
あの時、どんなコトをしても悠人を止めるべきだった。
結局、有効な手段の一つも思いつくことなく、自分は先咲さんにナイフをつきたてられた。
避けられるはずだったのに、あまりの唐突な展開に、頭が付いていけなかった。
だけど・・・刺されて当然だ。
友人が命を賭けて俺や真琴を助けようとしているところを、ただ、呆然と立ち尽くしているしかなかったのだから・・・・・・。
「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・。」
泣きながらあやまる先咲さんを見ながら気を失って、次の瞬間には病院のベッドの上だった。
顔を上げると、真琴の顔が見えた。
目を真っ赤にして、今まで泣きはらしていたことなんて誰が見てもバレバレなのに、それでも無理やり笑う真琴の顔は、笑えるぐらい、とてもおかしかったが、同時にとても愛らしいと思った。