魔道師と暗殺者

 決して届くことのない謝罪。


 だけど、できれば・・・聞いていて欲しい。


 ごめん・・・不幸者の息子で・・・


 ごめん生意気な弟で・・・・・・・。


 それでも、大切な人を守りたいから・・・。


 大事な大好きな彼女を、悪党から解放してあげたいから。


 悠人は両手を挙げる。


 美琴・・・今、助ける・・・。


 再度、轟音が響く。


 ソレを聞いてなんとなく・・・本当になんとなく悠人は思った。





 ・・・・・・・・・あまりはしゃぐなよ、由良・・・・・・・・。





 そして、悠人は呪文を唱える。


 それは・・・とてもよく響くアラビア語。



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