魔道師と暗殺者
「あなたという人は・・・。とりあえず、今回の件は大目に見てあげます。どちらにしろ、邪魔者を消してくれたことには変わりないのですから・・・。報酬も約束どおりというわけにはいきませんが、三分の一はお支払いしますよ。」
そんなもの、別に欲しいとは思わなかったが、くれると言うものを断る理由もなかった。
「礼は言わないぞ・・・。」
「当然です。恩義など感じられたら、あなたは仕事なんてできないでしょう?」
この発言を聞いたとき、組織はともかく、この男は少しは良いやつなのかもしれないと思った。
もちろん・・・ほんの少しだが・・・。
「それでは・・・二度と、このようなことには注意して下さい。あなたに死なれると私たちも厄介なので・・・。」
男はソレを別れの言葉とすると、学校を後にして行った。