魔道師と暗殺者

 『だったら、家に住みなさいよ』


 何を言い出すんだ、この女は?


 『だいたい、契約をしなおした時点で美琴ちゃんの、新しいマスターは悠人でしょ?だったら、問題ないんじゃない?部屋も余ってるし、ちょうど良いわよ』


 なにが、ちょうど良いんだ。


 ちっともよくねぇよ!


 必死に反論したものの・・・。


 『はい、よろしくお願いします。マスター。』


 結局、美琴のこの笑顔にアッサリとノックダウンしてしまった。


 部屋こそ別々で、もちろん美琴には前回のマスターと違い、自由と主権を与えているので、自分の言いなりにはならないが・・・それでも彼女が同じ家にいるというのは、精神衛生上よくない。


 ここのところ、悠人の寝不足は深刻な問題だ。


 何とか、早く打開策を考えなくては・・・。


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