魔道師と暗殺者

 彼女が同じ学校、同じクラスにいるということ。


 ただの偶然で済ますにはできすぎている事実。


 確実に自分を狙っている。


 ずっと、探られていたのだ・・・。


 ならば逃げられない・・・


 ずっと逃げていたツケがたまってきたのだ。


 魔術を修得するとはそういうこと。


 魔法を使うとは、そういうこと・・・。


 ならば、答えは決まっている。


 選択肢なんて残されてない。


「・・・・・・・・・・・俺は魔法使いだぞ・・・・。」


 ソレこそが答え。


 もし、現状でできることといえば、彼女が自分の考えている存在ではないことだ。


 正直、可能性が低いことは分かっている。


 そうでなければ、彼女は、あんなコトを口にしたりはしない。


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