魔道師と暗殺者

 ・・・・・・・・・・・『魔法使いなら、私を殺して欲しかったのよ』・・・・・。


 確かに、彼女が自分の想像通りとしたら、魔法使いでなければ殺せない。


 そして、魔法使いならば、彼女をほっとくわけには行かない。


 だが・・・それでも、悠人は祈りたかった。


 どうか俺の勘よ、外れてくれ・・・。


 それは、魔術でも何でもなく、純粋な祈り・・・。


“分かったわ。それじゃあ行ってくる”


 ソレに返事を返して、飛び立つカラスは、悪魔の使者。


 それでも、願いを叶えてくれるなら、悠人はどちらでもいい様な気がした・・・。



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