魔道師と暗殺者

「ニンジャ・・・?」


 相手の口から出てきた声は男のものだった。


 その声は小声だったが、全身を研ぎ澄ましている由良には関係ない。


 そして、その声はどこかで聞いた声があるような声だったが、そんな馬鹿なことはない。


 アイツは、今頃家で自分のために宿題や、勉強に励んでいるはずなのだから・・・。


「魔道師か・・・。」


 由良は相手の質問に返すように静かに口を開く。


 対峙する影と陰。


 まさかとは思う。


 いきなり、黒幕が登場するには安直すぎる。


 だけど・・・


 ・・・・・・・・あいつは・・・


 ・・・・・・・・間違いなく・・・・・・・・・・・・・・・・・・敵・・・・・・・・。


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