魔道師と暗殺者

「目的は何だ?」


 魔道師が口を開く。


 本来なら会話が可能な距離ではない。


 アイツも異常なほどの聴覚を持っているのだろう。


 構えを見るいじょうは、どう見たって相手は素人。
 

 しかし、彼には魔術がある。


 自分では、予想もできない何かが仕込んであるのかもしれない。


 手が出せない。


 一瞬にして拮抗する二人・・・・。


「それは、こちらのセリフだ。貴様こそこの場で何をしている?」


 油断ならない・・・。


「・・・この場で、この時間まで待ち構えて、貴様の妨害以外に、何があるという?」


「邪魔者の排除か?」


「当然。」


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