苺のお医者さん。
苺の香り
 川瀬未来、15歳。
 私の住んでいるちょっと古いアパートにヘンな人が引っ越してきました。
 苺のような彼はお医者さんだったのです。


 「未来ー、ちょっとお隣に言ってきて。」
 お母さんからの頼み事はいつもめんどくさいんだよね…。
 私は思いっきりやる気のない顔を作ると、お母さんに言う。
 「えぇーめんどくさいー。」
 「なによ今ひまでしょ?」
 「そんなことないもん!最近超人気があるこの「君と僕たちハートダッシュ!!」を読むのに忙しいんだから!!」
 「いってらっしゃい。このお菓子渡しといてね。」
 「話聞いてー!!」
 おのれマイマザー!!でもその鬼怖い笑顔ににらまれたら言うことを聞かないと(説教されるから)ダメなんだよね…。
 ちなみに私はお母さん似だから目がふたえで、髪が栗色。んで、鼻は高めで、まつ毛は長い。大人になったら、いまみたいに自分の子供をビビらす鬼母になるのだろうなー…。

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