恋愛LEVEL−2−
恋愛LEVEL8

「奏!行ってくるね〜」


あたしはリビングのソファーでコーヒーを飲んでる奏に声を掛ける。


「お〜!気をつけてな!特に男!」


「はいはい。奏もちゃんと学校行ってよ?」




あたしは玄関を出て、ブルッと身体を震わす。



4月とはいえ、まだ肌寒い。



あたしは、高校三年生になり、奏は大学生に。


あたしの両親のはからいで、4月から奏と同棲する事になって1週間。


新婚気分で毎日を送っていた。




−−−−−−−


学校に着くと、真新しい制服に身を包む新入生の姿が目に入る。



…可愛いなぁ。
奏に出会った頃を思い出しちゃう…



あたしは胸の奥が温かくなるのを感じながら校舎に入った。



「千秋♪おはよ〜!」


「ユリ!おはよ♪また一年よろしくね♪」


「うん!受験生だし…頑張ろうね♪」




…そう。
あたしとユリは文系特進クラスになった。
特進クラスは、とにかく勉強×2のクラス。
先が思いやられる…


「あ、太一は文系私立クラスだっけ?」


「そうそう!アイツ、学校枠で大学狙ってるからね〜」



そんな事を話していると、
[全校生徒は体育館に集まるように]と校内放送が流れる。



あたしとユリは教室にバッグを置いて、そのまま体育館に向かった。
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