恋愛LEVEL−2−
帰りの準備をしていると、ポケットの中の携帯がバイブした。
あ♪奏だ!
「もしもし?どした?」
「今、講義終わったから迎えに行くわ♪」
「わざわざ学校に??」
「そ♪先生にもたまには会っておきたいしな♪」
「うん!わかった!!んじゃ待ってるね!
あと1時間後くら…『千秋♪誰と電話??』
あたしは一瞬で凍りついた…
「千秋…誰だ?今の声は…」
電話の奏の声が一段と低くなった。
「ゆ、ユリだよ!!」
「ほぉ〜ん。ユリちゃん、いつ声変わりしたんだ?」
「…えっと…昨日くらいかな…?」
「そりゃ、大変だな。今すぐ行くから逃げんなよ?」
…一方的に電話を切られた。
「ちょっと!!智也!!彼が勘違いしちゃったじゃない!!」
「え〜!俺のせい?ってか今から彼氏来るの?」
「そう!今から来るから、智也は帰りなさいっっ!!」
「…ヤダ。彼氏見たい♪」
「……」
智也はニカッと笑う。
「…知らないよ?」
−−−−−−−
奏の大学からあたしの高校までは地下鉄を乗り継いで1時間はかかる。
なのに、奏は…どんな手段を使ったのか、30分そこそこで到着した。