恋愛LEVEL−2−


あたしがお風呂を出て、リビングに行くと奏の姿がなかった。


奏の携帯は…テーブルの上にある。


怒って出て行ったかと思った…

あたしはホッとした。


寝室かな…?


あたしは髪を乾かし、ミネラルウォーターを飲んで、寝室に向かった。



案の定、奏は寝室でテレビを観ていた。



「リビングで観たらいいのに…」


「……」


「奏聞いてんの?」


「……」


無視…か。

そっちがそう出るならいいや!


あたしは何も言わずに薄手の毛布を持って寝室を出た。



リビングのソファーに横になって、毛布を頭から被る。


あっ!電気!…と思って、
毛布の隙間からリモコンに手を伸ばし、そのまま電気を消した。



こりゃ、しばらく冷戦かも…


奏の子供っぽい態度にイライラしながら目をとじた。



しばらくして、リビングのドアが開いた。



足音がソファーの側まで来たのがわかる。



「千秋…寝た?」



「……」



あたしはわざと無視をした。



「千秋…アイツ…の事なんだけど…」



「…ただの後輩って言いました。」


あたしは答えた。


「…うん。」


「…何か用事ですか?」


「…うん。」


「……」


「ここで寝る?」


「無視する人の隣で寝たくないです」


そう言うと、ガバッと毛布を取られた。



「…千秋、わりぃ。俺…なんか、俺の知らない所にいつも千秋がいるんだなぁって感じがして…」



「え?」



「さっきのクソガキも、今の担任も…俺は知らないヤツだからさ」



「…奏」



「…千秋が遠く感じて…ホントごめん!!」



奏が珍しく先折れた。
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