恋愛LEVEL−2−
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千秋が泣いていた。
そりゃそうだよな…
《妹みたい》って言われたんだから。
…でも。
なぜ、俺の手を掴まなかった?
お前の目の前に見えてたはずだろ?
なんであんなクソガキに連れて行かれなきゃいけない?
「あ〜あ…彼女帰っちゃった…
さ、奏くん行こ!」
ルミが俺に上目使いで言う。
…なんなの一体。
お前の余計な一言で、千秋がいなくなったんだろ?
わかってんの?
「奏くんってば!!」
ルミは俺の腕に絡みつく。
何、この嫌悪感。
「うぜぇ…触るな」
「…え?」
…あぁ…俺、コイツが女じゃなかったらシバいてるな…
「うぜぇから、俺に触るなって!!」
俺はまわりが一斉に振り向くのも気にせず怒鳴った。
ルミはパッと腕を離す。
驚きと羞恥で、今にも泣きそうな顔をしてるルミを見ても、嫌悪感しか抱けない。
俺は千秋の後を追った。
大学を出てすぐに…
千秋の姿を見つけた。
あのクソガキにすっぽりと抱きしめられてる千秋の姿…
アイツは俺の千秋の唇を…自分のものにしやがった。
怒りで身体中から震えが起こる。
でも、制服を着た二人が抱き合う姿は…
まわりからみると何の違和感もなかった。
…千秋、今日ちゃんと俺の元に帰ってくるよな?
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