恋愛LEVEL−2−
…あたしは、考える力もなくした。
涙が溢れて、立ってるのもやっとだった。
「えっ?!ちょっ、ちょっと!!千秋ちゃん!?」
ルミさんはあたふたしてあたしにハンカチを差し出した。
あたしはそんなの受け取らない。
「千秋ちゃん!!ごめんねっ!!さっきの嘘だから!!泣かないで?っね!?」
え…?
「う…そ?」
「そう、嘘。ごめんね!
昨日あなたが帰ったあと、奏くんには散々な言われ方されちゃったから、つい…千秋ちゃんに意地悪しちゃっただけ…」
「…え?」
「奏くん、あなたがホントに大好きなのね。
なんかそれが悔しくて…妹みたいって言っちゃったの…ホントごめんね。」
「…はぁ…」
「正直、奏くん狙ってたんだけど、ダメみたい。
まぁ、今から新しいターゲットとデートなんだけど♪
じゃぁ、奏くんとお幸せにね♪じゃね〜」
ルミさんはそう言って、改札をくぐって行った。
…今朝、奏が言ってた事は嘘だったんだ?
良かった…
あたしは目に溜まった涙を拭いて、急いで奏の家に向かった。