恋愛LEVEL−2−
気がつけばもう受験シーズン…
あたしは最後の追い込みをしていた。
「山瀬!!ちょっと進路相談室に来てくれ」
「はぁ〜い!」
あたしは先生に呼ばれて、進路相談室に向かう。
「失礼しまぁす」
「おぅ!山瀬!そこに座ってくれ」
あたしは言われるまま座る。
先生が何やらたくさんの資料を持ってあたしの向かいに座った。
「なぁ、山瀬。大学だけど、考え直してみないか?」
「へ?」
「山瀬の志望校はどれも確実に入れるんだが…学部がバラバラだな…全部近場だし…」
「はぁ…」
「なんとなく大学に行くって感じに見えるんだが…?ちゃんと将来の事考えて大学決めてるのか?」
「……」
「山瀬の希望学部がある大学は他にもあるし、視野を広げて、県外の大学も頭に入れた方がいいと思う。まぁ…親御さんが県外はダメだ…と言えばそれまでだが…」
「…県外?」
「…とにかく。自分の将来を考えて決めてみろ。」
「…はい」
あたしは、奏と離れたくないばかりで、近場の大学を志望していた。
将来…は、奏と結婚するのが夢で…
それじゃダメなの??
…なんの為に高い学費出してもらって大学行くんだっけ…
あたしは、目先の受験にとらわれていて、自分の将来を考えていなかった。