恋愛LEVEL−2−


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センター試験は満足いく結果だった。



問題は二次試験…



第一希望の二次試験当日にあたしはあろうことか、体調不良で。


身体が熱っぽく、節々が痛い…涙目だし。


間違いなく…風邪。




気合いで乗り越えよう!!と思うけど、全くダメで。


結局、半分程しか解答出来なかった。




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完全に不合格…だ。




試験が終わり、あたしはふらふらのまま帰宅した。


奏がいないのを確認して、テーブルの上に全ての学校の受験票をバサッと置き、次の試験の為に赤本を広げる。



奏には他の受験校を知らせていない。

県外を受ける…なんて言えなくて。




…あ。


瞼が勝手にとじちゃう…

熱…上がってきたかも…



受験票…隠さ…なきゃ…

奏…にばれちゃ…う




あたしはそのまま寝てしまった。


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目が覚めると、あたしはベッドにいた。

おでこには冷えピタ。


まだふわふわする身体を起こし、リビングに向かった。



「…あ、奏」


「…大丈夫か?かなり熱高いみたいだけど。無理しすぎなんだよ…」


「…ごめん」



あたしはチラっとテーブルの隅に束ねられた受験票に目がいく。


「…あ…」



「体調悪いやつに言いたくないけど…なんで黙ってた?」


「……」


「…なんで大事な事言わないんだよ。」


「…ごめん。」


「…まぁ…第一希望が受かれば、一緒に住めるんだろ?第一希望は試験いつ?」


「…今日…」


「はぁ?!今日?!そんなんで試験受けたんかよ?!」


「…そう。半分も出来てない…」



あたしはそう言うと、一気に涙が溢れた。

熱のせいもあってか、涙がとても熱かった。




奏はあたしを抱きしめて、背中を何度もさすってくれた。
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